西吾妻小屋(見晴台ヒュッテ)


◆古いガイドブックから
 (天狗岩の)道標から右に辿ると、昭和35年10月完成の西吾妻小屋(見晴 台ヒュッテ、米沢市役所、無人)があり、その前を進むと見晴台に出る。道標の 左手をゆくと針葉樹の矮林を通って、吾妻神社がひっそりと鎮座ましましてい る。
 天狗岩の西南方約300米、標高1900米の地点にあり、鉄骨カマボコ型 の小屋で無人、寝具其の他の設備はない。冬期の利用を目的に作られたものである。
 収容30名 使用料200円 連絡先 米沢市商工課観光係
明月荘、見晴台ヒュッテとも綱木のボッカの協力に依って完成したものである。
(「みちのくの山々」 太田 繁著、朋文堂ケルン新書20、1964年6月刊
から)

◆現況
西吾妻山西方300m。無人小屋。収容40人。
電気、水、燃料の備え無し。トイレ2有(紙持参)
水場 各避難小屋の近くに有り(小屋内部の案内板参照)
米沢市役所商工観光課(0238‐22‐5111)
http://www2.jan.ne.jp/~yonezawa/tozan/tozan003.html
西吾妻登山情報  米沢山岳遭難対策委員会
(米沢市商工観光課内)
http://www2.jan.ne.jp/~yonezawa/tozan/tozantop.html
米沢市のページに現況写真。
http://www2.jan.ne.jp/~yonezawa/tozan/yamaphoto/nisiazumakoya.html

◆西吾妻小屋(見晴台小屋)にかかわる、山の文庫
○川崎精雄「吾妻連峰と磐梯山」(「雪山・薮山」1969年、名渓堂刊 所収)
   東大てんの頂上一帯に弥兵衛平の湿原がある。散在する無数の小沼は、尾瀬や苗場山に 似ている。沼の間を縫い、小さな白樺、落葉松の林を抜けていけば、足の感触までが懐かしい。こ んな湿地があろうとは思わなかった。東大巓以西は径も明瞭。北へ吾妻温泉径が下がって、 山の湯恋しさをそそった。南側のヤケノママとは赤土のガレのことか。
 遠くから見えていた人形石は、巨大な装甲車みたいだ。新高湯への径がある。時刻は三時。 朝(微温湯)から30分ぐらいしか休まないので、新高湯へ下り、明日登り返そうかとも 考えたが、足だけは張り切っていて、天狗岩へ向かった。
 天狗岩の手前に、泉があった。今日のルートで初めて見つけたうまい水だ。天狗岩の 岩石地帯では踏み跡がわからず、夕方の霧も巻き始めて心細かった。頂上の祠へ参篭のためのか小屋が あるが、寝具も食糧ももたないので泊まりたくない。でもようやく径を探し出した。
 西大巓の頂上から、小野川湖へ下る明瞭な径が分かれていたが、予定通り桧原湖の 奥へ、悪い径を下ることにした。頂上からはいくつも湖を望むことができた。
(1938年2月の「山と渓谷」誌に発表)
 野原森夫の追記――1960年に西吾妻小屋(見晴台ヒュッテ)が建設されるはるか前の、1930年代 に、すでに西吾妻山頂近くに小屋があったことが記されている。

◆野原森夫の関連山行
滑川から明月荘、西吾妻へ(1974年8月)
土湯から谷地平、西大巓へ(1977年8月)


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東京都あきる野市  野原森夫



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