桜の満開とタラの芽の旬 2008年 広域応用版

2008年3〜4月




道志山塊にて収穫。2004年4月15日

 毎年、時期が早まったり、遅くなったりする桜の開花、満開日と、タラの芽の摘みごろ。
 ここでは、2008年春を例に、標高でなく、緯度が上がった場合の算出方法も紹介 して、「広域で応用できる」予測法として、実際例をまとめてみました。



2008年3月6日

 3月は、景色の変化がはやい。もうすぐ桜が咲くんだ。
てなわけで、花にも山菜にも、季節がすすむスピード感を感じますね。
 昨日5日、桜の開花予想日、満開予想日が気象庁から発表されました。

 私は、自分のフィールド探索から、ほぼ本州全域にあてはまる!タラ の芽の摘みごろの予想方法として、
 「桜の満開とタラの芽の旬の同時法則」
 という経験則を見つけて、使ってきました。

 単純なもので、その地域でタラの芽が採りごろになるのは、 ソメイヨシノが満開を迎えるときと、ぴったり一致するという法則です。

 桜の開花、満開の予報は、気象庁が全国各地について発表してく れますから、かなり応用範囲が広いんです。
 出張や登山で各地にいっても、この経験則はけっこう当ります。
 だから、この時期にどこへ行くかというときの、楽しみの目安にもなります。

 気象庁が昨日、出した、今年の開花・満開日は、以下に。

青森市  4月22日   4月27日
仙台市  4月9日    4月14日
秋田市  4月17日   4月21日
福島市  4月8日    4月13日
前橋市  4月1日    4月8日
東京都心 3月28日    4月5日
小田原  3月29日   4月5日
長野市  4月14日   4月19日
甲府市  3月30日    4月4日
新潟市  4月10日    4月15日
富山市  4月7日    4月11日
名古屋市 3月28日   4月4日
静岡市  3月28日    4月4日
岐阜市  3月30日    4月6日
京都市  3月31日    4月6日
広島市  3月29日    4月5日
鳥取市  4月3日     4月8日

 標高が高い山はもちろん、この平地の日時から遅れます。
 これには、換算方法があります。私の知り合いが気温のデータから割り出したのですが、 標高が40メートル上がるごとに、開花日と満開日は1日遅くなるんです。
 ですから、奥多摩や奥秩父あたりの標高800メートルくらいの山だと、
 近くの八王子市の開花日が3月31日。満開日は4月8日ぐらいですから、
 800÷40=20(日)
 で、4月8日よりも、さらに20日遅い、28日ごろにタラの芽の摘みごろを迎えることになります。

 開花から満開までの速さは、この時期、極端な寒暖の差があるので、その様子によっても伸縮します。 これは、その時期の満開ニュースや天気から直前に見定めます。

 こうやって、場所と高度を少しずつ変えながら、旬のタラの芽を春の時期にたっぷり味わいます。 花見と山菜と、両方味わえます。コシアブラやハリギリは、残雪が残る場所などではさらに遅れます。

 気象庁の全国各地の予想日は、こちら。
http://www.tenki.jp/skr/yosou/index.html
 この件での私のくわしい解説サイトは、こちら。
http://trace.kinokoyama.net/sansai/sansai-index.htm


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 3月24日

 春は、その後、駆け足から疾走状態でやってきている様子です。
 気象庁は18日に第二次の開花予想を出しましたが、以後の気温上昇と桜の蕾の生 長が早く、19日に幾つかの都市について、臨時の訂正予報をだしました。
 が、それも追い越して、東京、甲府、名古屋、静岡などで桜は開花しました。

3月18日 第2回発表
    開花日   満開日   実際の開花日
青森市  4月21日  4月26日
仙台市  4月8日    4月13日
秋田市  4月16日   4月21日
福島市  4月7日   4月12日
前橋市  3月31日  4月6日
東京都心 3月26日   4月3日   22日
小田原  3月28日  4月4日
長野市  4月13日   4月18日
甲府市  3月29日   4月3日   24日
新潟市  4月8日    4月13日
富山市  4月5日    4月10日
名古屋市 3月26日   4月3日   22日
静岡市  3月27日   4月3日   22日
岐阜市  3月29日   4月4日   23日
京都市  3月30日   4月5日
広島市  3月28日   4月4日
鳥取市  4月1日   4月7日

 都内では、神宮外苑に生育しているタラの芽も、だいぶ膨らみ、実がほころびかけています。
 桜の満開日も、3月30日ごろに、早まりそう。
 ということで、奥多摩の標高800メートル付近のタラの芽の旬は、
 4月20日〜21日ごろになりそうです。
 奥多摩ダムは、標高550メートルですから、桜の満開日は、
 4月13日前後。
 今年も平年よりだいぶ、早いですね。


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 4月21日

 4月20日に群馬県の草津温泉周辺へ花と野草の撮影に出かけ、翌21日、 県北部の水上町から奥利根地方を探索してきました。

 草津の手前の長野原町では、桜が満開から少し散り始め。ここは、標高が 650メートルあります。農家の庭先のタラの芽は、採りごろを少し、過ぎ 始めたものもありました。
 水上では、温泉街は同じく満開でやや散りかけでしたが、湯檜曽方面と奥 利根方面の分岐あたりまで進むと、満開でした。そして、タラの芽もちょうど 摘みごろのものが見つかりました。同じ場所にハリギリがありますが、これは 2、3日早め。
 そこから藤原方面へ登ると
、桜は8分咲き、タラの芽はまだ帽子をかぶった ものが多い状況でした。  桜の満開と並走して、タラの芽前線はようやく、上信越の山々の登山口あた りまで達しようとしています。

 「標高が40メートル上がるごとに、開花日と満開日は1日遅くなる」と 書きましたが、もう一つ、この経験式には、
 「緯度が7分30秒上がると、開花日と満開日は1日遅くなる」という条件 があります。(私の知り合いのNさんが経験的に割り出した式です。)

 実際は、山間部の町では緯度や標高以外にも開化と満開を遅らせる環境がある 一方、春の温度上昇は必ずしも日付どおりに単純にすすまないなど、誤差を生む 原因があります。

 試みに、前橋市と水上町を比べると、
 標高差は、390メートル 9・75日遅れる
 緯度差は、23分     3日遅れる
 ということで、合計で、12日〜13日、満開日とタラの芽の旬とは遅れることに なります。
 今年の観測では、前橋市の満開日は4月6日でした。
 そして、水上町は、今日か昨日に満開。4月20〜21日で、差は14〜15日。
 経験則の予測は、実際の現地確認と、ほどほどによく一致していると思います。

 ということは、例年、前橋市の桜の満開日発表から2週間とちょっとあとに水上へ行け ば、桜は満開だし、タラの芽も採れるということになります。





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野原 森夫
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