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4月末、奥多摩の沢筋の山菜前線は、標高800メートルを超えつつあります。2日連続で、
それぞれ特色がある2つの沢を訪ねました。
シドケ沢。トロ場と小滝が連続する場所があります 1日めは、奥多摩中部にある谷に、春の花の撮影にでかけました。 そこで、シドケとセリなどを以前に摘んだ、奥多摩東部の「セリ沢」に移動しまし
た。手際よく採集しないと、今晩のおかずの当てが得られません。
セリ沢の川ゼリは、みずみずしい。群生している場所もあり、そういう場所で は、背丈がするするっと伸び上がって育ちます。 我が家は、息子たちが家を出てしまったので、夫婦2人分があれば、十分に楽しめ
ます。セリとシドケを、それぞれ二つかみ分ほど、摘み取りました。
1日めの収穫から、3種盛り合わせのおひたし。 セリ(左の長短のもの)、シドケ(中央)、ミツバ(右端、ミツバは自宅菜園のもの)。 家に帰って、晩のおかずは、カツオのたたき。菜園のミョウガタケと葱を刻んで、刺身にからめ、
ポン酢でいただきます。 シドケのうまさはもちろんですが、セリは歯ごたえがあり、くせがあり、香りとアクとが独特 の風味を口の中に広げてくれました。よく、テレビの料理番組で、何を食べても「くせがない」 「柔らかい」「甘い」なんて 言葉が連発されますが、あんなもの、自然のこの味わいを丸ごと体感する流儀からいえば、論外 だと思います。 翌日もまた、奥多摩の谷に入りました。 山道も込みで上り下りするため、足固めは渓流シューズでなく、軽登山靴にしました。瀞場や 小滝が断続して現れる沢です。やや重いカメラを手にしての遡行のため、スリップや転倒だけは避けなけ ればなりません。
「シドケ沢」では、こんな山深い場所にアサツキが数株 生えていた。茎の根元に縦に赤紫の縞が入る。この生息地は数がわずかすぎるので、撮影だけにした。 沢の中を歩くのは、気持ちいい。水はもう冷たくはありません。この日、
都心部は25度を超えたそうです。 遡っていくと、ミズ(ウワバミソウ)は、もう十分に育ち、食べごろを迎えています。 標高900メートルを超えようという場所に、アサツキの小さな群生を見つけました。数が余り に少ないので、採集はせず、撮影だけにしました。山里ではときおり見かけますが、こんな山の 中で出合ったのは、初めてです。
ナンテンハギは、今が盛り。 途中、両岸が廊下状に切り立ち、深い淵が行く手をさえぎります。今日は沢登りや泳ぎにきたの ではないので、高まいたり、作業道に逃げたりして、やり過ごします。半日陰の斜面には、ナンテン ハギが群生していました。今季の初物です。前かがみで、ゆっくり時間をかけて、摘みました。 沢に落ち込む日当たりがいい斜面には、ヤマルリソウがどうしてこんな色合いが出せるんだろうと
いうような鮮やか
沢沿いの斜面は、シドケで覆われている一帯もあった。 日当たりが良すぎる斜面では、日中は葉がしだれる 今度の目的で入って、初めてわかったのですが、この沢の中流部は、シドケがこれまでに入った
奥多摩の沢のなかでもっとも濃く分布していました。斜面全体がシドケだらけ、という場所もあり
ました。
ミズは、急斜面には必ず群生している。茎が太い ものを摘む
「純国産クレソン」のオオバタネツケバナも、水際で花を 咲かせて、いまが食べごろ。おひたしにすると、ワサビの葉、茎とそっくりの味がする。 お昼を途中の岸辺で食べ、ここまで3度の難所をまいたり、はいあがったりしながら、午後
2時前、撮影と採集はもう十分に堪能しました。
シドケ沢から帰って、5種類盛り合わせ。 左の皿はミズ。中央の皿は、左がナンテンハギ、右がアケビの芽。右の皿は、オオバタケツケバナとシドケ。 上の小皿類は、それぞれお好みで使うタレやドレッシング。左から、オリーブオイルを使った自家製サラダ ドレッシング、出汁しょう油、柚子胡椒いりマヨネーズ、酢味噌。 |