奥多摩のコゴミ

1994年5月18日  妻と


 奥多摩は新緑の季節を迎えた。奥多摩湖を越えて丹波まで車を走らせると、山肌は すっかり緑色が濃くなっている。でも、青梅街道(国道)を折れて、林道を登り、目的の フィールドまでくると、周囲は淡い色合いの芽吹きの季節に逆戻りしてしまった。標高1200 メートルから1300メートルの一帯の、春は今が盛りのようだった。
 車を降りて外に出ると、風が冷たい。ガスも出ている。あわててフリースをはおった。

 今回の目当てはコゴミの探索。道路の両脇に目をやりながらゆっくり登って行く。コゴ ミは、シダ類特有の緑色の葉を細長く伸ばし始めていて、見つけるのは簡単だった。一 昨年に見つけていた場所のほかに、今回は沢沿いの林のなかに群生地がいくつか見 つかって、まだ若いものを選んで摘み取った。こんな道のそばでも手付かずに残ってい るなんて。
 このあいだ、道志の散策のときにも感じたことだが、どうも奥多摩では、こんなにおい しい山菜を食べないのではないだろうか。

 ワラビやウドも、けっこう見つかる。ずっと上部にすすんで、小さな沢のほとりにヨブス マソウの仲間も見つかった。これはヨブスマソウよりも小さくて、葉柄に翼がない種類。 帰って図鑑で調べたが、コウモリ草(近種)とも違っていて、同定できなかった。

 峠を越えて、集落を抜けてからも、コゴミの群落は見つかった。こ こは標高と日当たりのせいで生長が遅れていて、ちょうど摘みごろだった。







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