相模湖、藤野、丹沢の春
 今年の春は、どんどん駆け足で、通り過ぎてしまう
              1997年4月9日





 気温26〜27度という日が続いた沖縄の出張から帰 ってくると、東京は4日続きの雨降りの天気。東秋留駅 前の桜は、すでに満開で、散り始めていた(5日)。3 月が観測史上2〜3番めという高温だったため、家の庭 のタラの芽は、3月25日ごろには立派な芽をつけ、さ っそく天ぷらで味わった。2番芽もすぐに伸び始め、今 日、9日はもう摘む時期を逸したぐらい、伸び過ぎてし まった。ミツバのオムレツも、今朝が2回め。コゴミも 今朝が、初収穫だった。

 春が早かったうえに、仕事がつまったまま、芽吹きの 季節を迎えてしまったせいか、今年の春は、いつもの年 にも増して、猛スピードでどんどん通り過ぎてしまうと いう感じだ。

 今日は、丹沢の山麓に出かけた。

 行きは、相模湖の土手でウド(伸び具合は30〜10 0%)とタラの芽(100%)を摘んだ。

 丹沢では、ウドが芽を出し始め(40〜50%)、コ ゴミも陽なたのものは、株のてっぺんに緑色の芽の固ま りが、顔をのぞかせ始めていた。タラの芽も陽なたのも のは、もう食べごろ。杉林の中に分け入ると、オトコゼ ンマイに似たシダ類は、もう立派な茎を伸ばしていた。 ゼンマイはまだ早い。

 帰りは、「椿林道」にルートをとった。山腹の南面に 開かれたこの林道は、日当たりがとてもよくて、芽吹き も早い。土、日の休日に人が入ってしまったらしく、こ の林道沿いのタラの芽は、ほとんどが折り取られていた 。峠を越して、綱子への急な下りに入る。枝沢に沿った あたりでは、コゴミを探したが、こんども見つからなか った。

 綱子のカタクリは、すでにほとんどの花が、しぼんで しまい、花びらを落として実を膨らませ始めたものさえ あった。3月22日に来たときは、つぼみのものがほと んどで、それから8日ほどたって訪れたときには、すべ ての株が大きなつぼみをつけ、一部は、曇り空にもかか わらず花びらを開きかげんにしていた。昨年は満開に出 会えたけれど、今年は残念だった。綱子では、沢沿いの 日当たりの悪い場所でも、ちょうど食べごろになったタ ラの芽を2個収穫。

 帰りは、藤野の日連(ひづれ)に見つけていたコゴミ の群落地をまわった。ここは人家に接した場所だが、地 元の人がコゴミの価値を無視していて、いつの年も収穫 された形跡がない。だいたい、相模湖、藤野、道志あた りの人は、丹沢の山麓の人もそうだが、コゴミを食べる人、知 っている人は稀れのよう(大工のFさんだけが、この 山菜を知っていた)。安寺沢(あでらさわ)の道路沿い のコゴミはいつも伸びるにまかせたままだし、日連のコ ゴミの群落も、昨年5月、葉がきれいに伸びそろったと ころで、全体の3割ぐらいが、運びこまれた丸太の下敷 きにされてしまった。こんな美味な山菜なのに、東北地 方ではとても考えられないことだ。

 そのコゴミ群落は、ことしはまだ芽吹きまでには間が あるようだった。





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野原 森夫
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