巻機山 ヌクビ沢から草紅葉の山頂へ

1991年9月18〜19日  野原、T、I、S




ヌクビ沢の布干岩を登る。雨の中



 避難小屋で一休みをしているうちに、雨が上がって、巻機山が全貌を現した。
 谷川岳、苗場山方面の 展望も開けてきた。
 このあと、下山途中で、アカヤマドリを4本も発見。ヌメリ ツバタケモドキやツバアブラシメジなども収穫しながら、元気に登山口に下り立った。




 例によって、夜行日帰りの強行軍。18日、国立駅前を22時47分に発ち、愛車の カリブを飛ばした。

 関越道の塩沢・石打インターを19日午前1時25分に通り、登山口の清水にある 巻機キャンプ場に2時前に到着して、「前夜祭」をした。ここは9月半ばなのに、蚊が 多い。雨が降りこんできそうなので、管理小屋の軒下に仮眠用にテントを張った。I さ んは今度も、テントの外にシュラフをのべて、眠る。

 19日、6時起床。朝食をかきこんで、車を登山口の駐車場へ移動させる。7時12分、 出発。
 わかりにくい取りつきから、沢沿いの踏み跡を進む。淵を見下ろすと、イワナの魚影が 見えた。この割引沢をたどると、しばらくで吹上の滝に出る。そして、アイガメの滝。この滝 そのものは20メートルほどだけれども、周囲はおわん状の岩場で、右岸のつるつるに磨かれた スラブをトラバースさせられる。雨で濡れた岩の上で、私だけがスリップして、下の滝壷めがけて 滑り出す。ズボンの膝の部分で摩擦をきかして、手で草株を握り、体を止めた。危ない、危ない。

 この上が、下二股(8時53分)。支流のヌクビ沢に入ると、滑滝が続き、鎖が設置されていた。 Sさんが滑って、腰から下を濡らす。

 上二股(9時30分)からは、本降りとなる。左手から行者の滝(20メートル)が入り、その上流も 滝が連続した。いずれも小さく、すぐに源流の伏流状(この日は、流水激しい)となった。

 最後は尾根に上がって急登。雨粒が飛び交うなか、割引岳が輪郭だけ、見える。11時55分、 稜線に出た。風がとて強い。頬を雨粒が痛いほどたたいてくる。展望はまるでない。
 12時05分ごろ、巻機山の山頂部に到達し、少しひき返して、避難小屋へと下降する。小屋は 2階建てのしっかりしたつくりで、雨具を脱いで、コンロでお湯をわかし、ほっと一休みした。

 13時35分、小屋発。いつのまにか、雨が上がった。谷川岳、苗場山方面の展望が開けて きた。巻機山も、一部に霧をかぶったものの、初めてほぼ全容をあらわしてくれた。井戸尾根 を下ると、妙高、苗場山、鳥甲山、大源太山などの山々が、明るい陽射しを浴びてシルエットを 見せている。割引沢方面を見ると、今日、まいて越えてきた天狗岩も見える。青空が広がって きた。

 1300メートルから下では、ブナに雑木まじりの樹林帯となる。ベニイグチ、ヤマドリタケモドキ、 カワリハツ、ハタケシメジ、カシタケ、ヌメリツバタケなどが採れた。I さんが、直径25センチ、カサの厚さ8センチ、 柄の太さ5センチほどの特大のイグチを見つける。カサの色が鮮やかなアカヤマドリだった。
 帰りは、道路が混みそう。あせる気持ちで、きのこを探索しながら、かけっこのようにして 登山口へと下った。(16時05分着)





山の便り、大地の恵み (野原森夫)
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