空沼岳 恵廸山の会冬合宿

1976年1月8〜10日 野原、吾妻、山野、水戸、永田


8日 札幌大通り(7時10分)バス →空沼二股(7時55分着、8時00分発) → 採石場(8時30分着、9時15分発) →万計沢出合・登山口(9時45分着、10時 05分発) →小さな沢(10時50分) →万計沢を渡渉(12時15分、渡渉が可能 なところを捜して40分ほどロス) →空沼小屋(13時50分)
9日 空沼小屋(10時00分) →真簾沼の東北東のP(地図参照、11時05分着、 同15分発、食) →凹地手前のコル(11時45分) →空沼岳山頂(13時30分着 、食、14時00分発) →滑降 →空沼小屋(15時55分) 10日 朝食後、万計沼から上部斜面のルートを偵察。空沼小屋(12時00分発) → 渡渉地点の探索で20分かかる →万計沢出合い(13時55分、食、14時10分) スノーブリッジを渡る→滑降 →登山口 →道路を滑走 →空沼二股バス停(15時02 分通過) →常磐神社下バス停(15時15分着、スキー練習、16時43分発)バス →札幌駅(17時25分)

 空沼岳は、札幌近郊の山の中でも、ハイカーがたくさん訪れる人気の山だ。しかし、冬 は、札幌市内でさえ人の腰から胸ほどの積雪があるくらいだから、訪れるのは山スキーの 登山者だけになる。夏には青々とした万計沼や広い真簾(まみす)沼だが、冬は完全に雪 に埋まってしまう。

 この山行は、2晩続けての宴会を予定に入れての、山の会の合宿が目的の半分だったか ら、夜遅くまで飲んでしまって、朝はゆっくり行動を開始することになった。雪は万計沢 から上では十分な積雪があり、夜半に吹雪いてくれたのでさらさらの新雪が積もり、スキ ーでの滑降も技術のうまいへたに関係なく、楽しむことができた。



スキー登高ルート。左より、真簾沼岸をすすむ点線は、夏道

 1月8日。バス停の空沼二股で下りて、車道を登山口へと歩いた。登山口にある広さ1 畳ほどの仮設小屋は、ひと月まえに野原と吾妻とで登ってきたときに、借りの宿にさせて もらったところ。ここから登山道の登りにかかって、スキーをはいたが、積雪は下部では 15センチほどしかなかった。
 小屋の手前まできて、万計沢の渡渉で、少してこずる。結局、夏道とほぼ同じルートで 浅い瀬の石跳びのところを、スキー板や靴に水をかぶりながら渡り切った。

 空沼小屋は初めて泊まる。太い柱と板を使った頑丈な造りで、出入口のドアは雪がふさ ぎはじめているため、万計沼側の大きな木の窓を開けて、中に入った。
 学生部に申し込んできたとき、他のパーティーが予約していないことを確認してきたの で、占有状態。大きなストーブに薪をがんがんくべて、煮込み肉うどんを昼食につくった 。
 午後、みんなしっかり昼寝して、夜はすき焼きで宴会をした。明日の夕食のおかずのサ ンマなどは昼に窓の外に出しておいたが、吹雪模様になってカチンカチンに凍ってしまっ た。

9日。空沼岳をめざす。ひと月前の狭薄山方面へのルート偵察で、夏道は真簾沼の上で傾 斜がきつすぎるところがあったので、地図と視界を便りに雪の斜面に適当にルートを開い て登っていった。下りの滑降を楽しめるルートづくりも目的なので、できるだけ滑りやす い雪原をたどりながら、はっきりとしたトレースをつけて登っていった。
 前山のような尾根のコルを越え、いったん顕著な凹地に下降。もう一つ、障壁になって いるゆるやかな尾根を越したところで、夏道と合わさった。
 山頂は、すぐ目の上。山頂の尾根に上がるのに、右から大きくまいて適当な斜面をさが せばよかった。けれど、高度差が30メートルばかりなので、ほとんど直登気味に細い雪 の帯を登ってしまった。雪がざーざーと落ちる。ちょっとまずいが、樹木が多いし、積雪 はまだ数十センチなのでかまわず稜線まで上がってしまった。
 空沼岳山頂へは、そこから岩まじりの尾根を少し南にたどって、立つことができた。

 帰りは、登りでキックターンで苦しんだところを、こんどは転倒に苦しみながら滑降す る。深い粉雪状態なので、コントロールがきかない。直下降すると、けっこうスピードも 出る。永田君の転び方が、一番、豪快だった。互いのぶざまさを笑いあいながら、それで またバランスを崩して転倒することもあった。
 万計沼への最後の斜面は、一番楽しく滑ることができたところ。少し吹雪状態になるな かを、小屋にたどりつく。

 夜はまた宴会。水戸君があとで、最初から最後まで笑い続けの山行だったというくらい 、小屋の夜はわきにわいた。

10日。遅く起きて、お雑煮の朝食。沼の上部を少し、ルート探索。
 お汁粉も食べて、昼にようやく小屋を発つ。万計沢まで雪の斜面を下って、渡渉できそ うな場所をさがす。あれだ、これだと話し合いながら、やっと幅2、3メートルの比較的 しっかりしたスノーブリッジを見つけ、一人ずつ慎重に対岸へ渡った。雪の橋の下は、深 さ1メートルほどはあるかという黒灰色の冷たい流れ。落ちても死ぬことはないにしても 、いい気持ちはしない。

 登山口までは、新雪が15センチほど積もった夏道をほぼ忠実に下降する。傾斜がいい とスキーはよく滑るが、足元に雪がたまってくるので、緩斜面では何度も止まって、歩か される。
 一番よく滑ることができたのは、登山口までおりて車道歩きに入ってから。空沼二股の バス停を通りすぎてさらに滑走すると、ごくたまにダンプカーが上がってくる。(これは 道交法違反?ですね)。結局、常磐神社の下のバス停まで下ってしまった。






http://trace.kinokoyama.net  
北海道の山 Index    HomePage TOP
記事、写真の無断転載を禁じます Copyright (c) Nohara Morio.
since Nov.2000


野原 森夫