体験的 キノコ狩りの楽しみ
あなたも、キノコ鍋に挑戦
第3回 木になるキノコ




どこに行けば、採れるの ?

 不思議なもので、キノコ を求めて山に通っていると 、山歩きだけを目的にして いたころとは違った目で、 自然が見え出してきます。 林を歩いていても、木の種 類、樹齢、下生えの状態な どに、気持ちが向くように なりました。

 用材としては価値が低い とされるカラ松の林が、黄 色く色づき始めるころ、ふ かふかとした地面には、い ろいろなキノコが顔を出し ます。ナラ、クヌギ、カン バなどの雑木林は、野生の キノコの宝庫。赤松が混じ ると、シメジの仲間もぐん と増えます。

 でも、人が入れないほど 下生えの笹や茂みが多い林 は、地面も養分を取られて いるためか、キノコの姿は ほとんど見かけません。人 工的に植林された杉や檜の 林も同様です。

 「どこに行けば、キノコ が採れるの?」という声を よく聞きますが、思わず歩 いてみたくなる美しい自然 の林や、カラ松、赤松の林 の中なら、いろいろなキノ コに出会えるはずです。


ヌメリスギタケ(武尊山)

ヌメリスギタケ

 林に入ったら、下ばかり 見ずに、時々は視線を上げ て遠くの木々の梢まで見渡 してみましょう。木に生え るキノコが見つかれば、収 穫量はぐんと増えます。た とえば「スギタケの仲間」 。

 スギタケは、黄色いカサ の表面に細かいササクレが あるのが目印で、枯れかか った雑木の幹や切り株にた くさん生え出します。この 仲間では、カサに光沢とぬ めりがあるヌメリスギタケ やよく似たヌメリスギタケ モドキがあり、ヌメリスギタケが一番、お いしい。昨年の秋も、私が フィールドの一つにしてい る八ヶ岳山麓で、登っても 手が届かないような高さに まで、幹に点々と並んで生 えているのを見つけ、ナメ コ顔負けの味噌汁と網焼き を楽しみました。

 採るときは、カサの裏が 黒く変色し始めたものは、 えぐみが強いので避けまし ょう。このスギタケの仲間 で毒といわれているのは、 土から生え出すツチスギタ ケです。「生える場所」に も注意して採集することが ポイントです。

ナラタケは大株で

 やはり、ごっそりと採れ るのが、ナラタケです。樹 木を傷める悪役キノコでも ありますが、それだけに幹 や切り株に、大きな株をつ くって、大量に生え出しま す。


ナラタケの株を見つける(山梨県内)

 秋が深まってから目にす るキノコで、昨年は十月半 ば、山梨県の標高八〇〇b ほどの峠で、二本のヤエガ ワカンバの木に立派な株を 見つけ(写真)、息子たち と大喜びしました。カサは 茶で中央部がやや色濃く、 柄に白いツバがあるのが特 徴で、地元では名物「ほう とう」の大事な材料となっ ています。




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菌界に分け入る きのこ探索図鑑



山の便り、大地の恵み (野原森夫)
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