体験的 キノコ狩りの楽しみ
あなたも、キノコ鍋に挑戦

第2回 大きなイグチ




一種覚えて仲間を知る

 日本に四、五〇〇〇種あるといわれるキノコも、代表的な食用キノコを姿や生 える場所から仲間分けして区分すると、ずっと覚えやすくなります。なかでもイ グチの仲間は、前回紹介したハナイグチのように、カサの裏がスポンジ状なので 、これを目印にして他の仲間からはっきり区別することができます。

 代表種を一つ覚えれば、それを糸口に、仲間のキノコも見え始めます。毒キノ コが少ないイグチの仲間は、その点でも入門科目に適しています。


キンチャヤマイグチ(金峰山)

印象強烈、大型キノコ

 似た毒キノコがなく、印 象に残る姿形をしたものほど、覚えやすいもの。イグチの仲間では、キンチャ( 金茶)ヤマイグチもその一つです。キンチャヤマイグチは、カサが明るい赤茶色 で、柄には白地に黒い小さな点々模様があり、直径が一五aもある大型のイグチ です。一度見れば、印象強烈で覚えやすく、当たれば大きいキノコ。ボリューム といい、歯ごたえといい、抜群で、キノコ汁はもちろん、薄切りにして、網焼き にしても楽しめます。九月の連休に、北信濃の飯山市に近いカヤの平という高原 に泊まったとき、白樺混じりの雑木林の中のキャンプ場で、このキノコが二本見 つかり、たっぷりのキノコ汁ができました。


いろいろなイグチたち

 焼いて食べるイグチでは、やはり大型のアカジコウも引けをとりません。アカ ジコウはカサが明るい赤紫色でビロード状、カサの裏は黄、柄はずんぐりと太く 黄色でやや赤味をおびたものもあります。どこに傷をつけても青紫色に変色(青 変)します。夏の終わりの八ヶ岳山麓で見つけ、薄く切って鉄板焼きにした ら、青紫色の変色が消えて、肉が艶のある黄色にもどり、甘味とこくのある味わ いを楽しめました。

「毒」に似たものも避け る

 イグチの仲間で毒キノコは、ドクヤマドリ(タヘイイグチ)があります。カサが平滑に近いビロード状で、 カサも柄も全体にややくすんだ茶色をしたドクヤマドリタケ(弱い青変性あり) があります。柄の下部が赤色がかったアシベニイグチや黒っぽいイグチなど苦味があるものも、敬遠したい。
 イグチにも毒のあるキノコがあるので、名前を確定できない場合は、避ける方が無難です。




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山の便り、大地の恵み (野原森夫)
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