初夏のきのこ、マツオウジ

2001・5・20


 昨日、山梨県の方から、マツオウジをいただきました。近所の松林で朝、とって きたばかりのものです。袋の中を見て、びっくり。柄が、マツオウジにしては、ずい ぶん長いのです。ほかに通常サイズのや、小ぶりなのも入っていて、袋はずっし りと重い。



いただいたマツオウジのうち、柄が長い大型のもの


同じものをウラから撮影

 マツオウジはヒラタケ科です。5月ごろから秋にかけて、針葉樹 の立ち枯れ木や切り株などに生え出してきます。赤松でも黒松でも、見つかるん だそうです。

 持ってしっかりと感じるきのこですから、肉は厚く、肉質は緻密。柄には、ささく れ模様がみられます。

 おいしい、と紹介している方もいます。でも、松脂のにおいがするものもあり、そ れは敬遠したほうがいいそうです。人によっては、消化不良や下痢、嘔吐が出る 場合があるんだとか。

 ともかく、生まれて初めて、マツオウジを食べてみることにしました。
 我が家の菜園で朝、摘んだばかりのキヌサヤエンドウといっしょに、オリーブ油 でいためました。きのこの味を確かめるために、塩味のみ。先に柄を入れて、き のこにはよく火を通してから、キヌサヤを追加しました。
 包丁を入れていて、感じたのですが、肉は白く、肉質はエリンギに似ています。火 を通しているうちに、カサの色が、生では薄い黄土色だったのが、少し茶色が濃く なってきました。



キヌサヤエンドウと、いためました

 食べてみると、ほとんどくせがない味で、エリンギ同様、あまり自己主張のない味 です。スープ、すき焼、ベーコン炒めなど、ダシを効かせた料理だと、あうのかもし れません。マツタケとは、味も香りも全然、別物です。柄はエリンギよりやや固め。
 かんでのみこんだあとの後味が、わずかに苦みがのこり、香りなんでしょうか、な にか独特の風味が尾をひきます。妻は「ちょっと、これ、味はいま一つだね。好み が分かれるかもしれない。料理に工夫がいると思う」と、箸を伸ばすのが控えめで す。息子たちは、気にせず、私は全体の半分あまりを一人で食べました。

 それから1時間もしないうちに、妻は、気持ちが悪いといって、もどしてしまいまし た。体調が悪かったのかもしれません。「前にも、アカモミタケをオムレツに入れて 食べたときに、私だけ気持ちが悪くなったからね。ゆでてから、汁物にしたら、よ かったかもしれない」。もっともたくさん食べた私は、まったく快調。初めての人 は、少しの量で試してみるのがいいきのこかもしれません。




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