クリタケ――両手で大事に抱え持ってあげたいキノコです


 クリタケは、その名前のように、生え出したカサの姿、色合い が栗そっくりのキノコです。炊きこみご飯にすると、歯ざわりも、 味も楽しめて、これを食べないとキノコの季節になった気がしま せん。

 いままでで、一番、立派な株に出会ったのは、伊那の権兵衛峠 の雑木林ででした。そのときのは、写真に収めていませんでした。  二番目は、奥利根のブナ林で、規模は一番めをはるかに 上回りましたが、やや成長しすぎていて、臭みが出始めていました。

 ここでは、食べごろのものを中心に、何枚か、掲載します。



 変な言い方ですが、栗に近い姿の、クリタケ。奥利根・ブナの山の標高1600メートル くらいのところに、ばったりと倒れた幹があって、その根の部分に、何株か 生え出していました。
 クリタケは、倒木の場合、根そのもの、それも幹の側でなくて、裏返しにされた 根の底のあたりから生え出してくるのに、よく出会います。




 ブナの山の1500メートルほどの高さで、木の根を侵して成長して きたクリタケ。色合いが鮮烈で、遠くから目立ち、傘も大きくて、 びっくりしました。
 すぐ手前にナラタケがたくさん生え出していた一帯があって、そこで 収穫と撮影をしていたら、追い越していった女性パーティーが、このクリタケ を見て、「なんのキノコ?」「立派だわね」と話し合っていました。
 一段落して、私たちも登りはじめたら、道脇のこのクリタケが目に入った のでした。




 クリタケは成長すると、カサが平ら、または内側にやや巻いた形に開いて、 味にえぐみ、雑味が出ます。このカヤノ平で出会ったクリタケは、全体が老菌 気味でした。それでも、すぐ根元から、若いクリタケも伸び出していました。



 

 食べるには、やはりクリタケご飯です。
 しょう油、酒、砂糖で味付けした煮つけも、ご飯やお酒に合います。

 クリタケは、可愛らしくて、大事に大事に摘みとって、両手で抱え持ってあげたい キノコです。いつか、びっくりするほど立派な株に出会って、いい写真を撮りたいです。




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山の便り、大地の恵み (野原森夫)
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