スギヒラタケ    

担子菌亜門 真正担子菌綱 ハラタケ目 キシメジ科 スギヒラタケ属
杉平茸




武尊山 10月上旬 

 針葉樹、とくに杉の腐朽がすすんだ朽木た倒木の幹に生え出します。薄い耳型、ある いは扇形、ヘラ型の純白の傘が、重なり合うようにして、幹を埋め尽くします。傘は、 大きなものでは直径7,8センチのものも見られます。
 ひだも純白。やや密。
 柄はほとんどなく、幹から直に傘が伸びてきます。

 「すぎかのか」などの地方名もあり、長年、親しまれてきた食用きのこでした。
 しかし、2004年に中毒事故の報告が相次ぎ、この年だけで59人が中毒、または 急性脳症となり、19人が死亡しました。緊急の調査・研究の結果、2005年秋の時 点までに次のことが確認・判明しています。

1)腎機能に障害・病気をもつ人が重篤な急性脳症となることが当初、報告されたが、 腎機能が正常な人もふくめ、中毒例が確認された。
 ラットを使った毒性実験では腎機能を失わせたラットが集中的に死亡している。
2)当初、異常気象説や地域説が言われたが、2005年にも毒性のあるスギヒラタケ が確認され、また広い地域で毒性のあスギヒラタケが確認された。
3)毒物はまだ特定されていない。青酸化合物が検出されたとの報道もあるが、確定さ れていない。
4)煮ても、生でも、中毒例とマウスの中毒死とが報告されている。
5)実験室内で他の菌が入り込まない条件で純粋にスギヒラタケを育てると毒性は確認 されない。自然の条件で、ある種のきのこと同じ幹に混生するような場合に、毒物が作 り出されるとの調査結果が報告された。

 スギヒラタケは、その美しい姿から。海外では「天使の翼」の名もあてられているそ うです。毒物やその生成の条件など全貌が解明されるまで、当分は眺めるだけにしたほ うが良いようです。
 私はいままで何度もスギヒラタケを食べてきました。多くの方もそうだと思います。 きのこは常に進化と多様化を続けているということなのでしょうか。



武尊山 



 

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