菌界探索 雨の奥多摩・標高1400mクリタケが出た   

2009年10月初旬


  

今日はあの稜線まで、上がります。


  

こんな林を歩きました。写真の上側に傘が写っています。 カメラを濡らさず行動するのがたいへん。 今日はヤブコギは、なしです。


  奥多摩の自然の森を探して、新しい場所に入りました。
 朝9時出発。ふもとの集落で、間近に見上げる裏山への道を聞きました。
 「そこをまっすぐ進んで、一本目の林道を横断して、細い踏み跡を行くと、沢に出る。上流へ踏み跡 を進むと橋がある。わたって杉林を登れば、あの山へ上がれるから。
」  言われた通り進んで行くと、雨が降り出しました。
 天気の回復を見込んできたけれど、空はますます暗くなります。
 杉林の登りでは、まるで夜のよう。
 5回、ジグザグを切ると、下から見上げた自然の森に入りました。

 雑木林に赤松が混じります。赤松のキノコ、キシメジが3本、生え出していました。
 尾根筋を踏み跡をたよりに登って行くと、写真1枚目のミズナラ、ナラの雑木林にカラ松が植林された 林に出ました。

  

カラ松林があり、ハナイグチが出ていました。


  

クリタケ。秋の深まりを告げるキノコです。


 さらに進むと、平坦な尾根に出て、ナラの林。
 今シーズン初めて出会うクリタケが、3本の朽木と倒木に生え出していました。
 秋本番を告げるキノコです。
 ということは、今年の秋のきのこシーズンも、早や折り返し点ということでしょう。

  

クリタケ


  




 その上で、踏み跡は登山道と合流。
 林が再びカラ松にもどると、ハナイグチがありました。

 さらに登って、稜線に出る手前で、トレイル・ランの2人組が雨の中を駆け下りてきました。
 1人が、「今日は誰にも会わないと思って、ここまで来たんですよ」
 年齢は私より少し下と見えました。
 2人が登ってきた登山口の場所を聞いて、速いのにびっくりしました。
 下りだと、このルートは道がわかりにくい。
 「以前に通ったことがあるので、大丈夫です」と彼らは言っていました。

 ブナやミズナラの森が始まると、稜線は近い。
 トレイルランの2人が降りてきた道なので、くもの巣が除かれていて、ちょっと歩きやすくなり ました。

 登り始めて2時間半で、標高1400メートルを超す稜線へ。
 今日は、傘を手にしているため、ヤブコギができず、踏み跡と登山道を忠実にたどって、ここま できました。
 稜線はブナ、ミズナラが主体の森です。
 登山道を離れ、作業用の踏み跡をたどって、森を進みました。GPSによると、1時間ほど進め ば、以前にチェックしておいた、ふもとへ降りる林業用の作業道に出るはず。

  

ヒメチシオタケに似ていますが、一般の図鑑にない種類かもしれません。


  

ムキタケもずいぶんありました。


 太い倒木が50メートル間隔くらいであって、稜線を右へ左へ、倒木をたどって歩きました。ムキ タケや、ブナハリタケがありました。
 チャナメツムタケも4本だけ、走りの分が生え出していました。晩秋のきのこです。

  

センボンイチメガサ。


 目的の作業道から、ジグザグに下山。降り始めてすぐに、ナラタケがいっぱい付いた倒木を見つけ ました。通る人がいないのでしょう。1週間ほど前に出たナラタケはすでに胞子を飛ばして、萎れて いました。
 新鮮な若いナラタケのみを今夜の分だけ摘んで、下降。

  

ナラタケは盛期をすぎかかり、 この場所では縦横5メートル余りの エリアを占領していました。 地面に埋もれかかった木屑からも 生えいだしていました。


  

ホコリタケ系


  

ホコリタケ系


 カラ松林のあと、急なぬかるむ杉林に入ったところで、ようやく雨が上がりました。
 その下は沢沿いの道。ジグザグなしでまっすぐ降りてゆくので、スリップが怖い。その下で林道も またスリップが怖い傾斜でした。
 出発してから5時間半ほどかかって、ふもとの集落に下山しました。

  

4時すぎに家に帰り、さっそくきのこの下ごしらえ。 右はクリタケで、炊き込みご飯用。左は雑きのこで、きのこ煮にします。


  

炊き込みご飯、セット! 1年ぶりのクリタケご飯です。 味付けは、お酒と醤油だけ。


  

きのこ煮もセット。


  

できあがった、キノコ汁。


  

クリタケご飯。




きのこ フィールド・レポート




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野原 森夫