菌界の探索 奥多摩ミズナラ、ブナの森のナラタケ   

2009年9月6日、21日




こんな森です 

キノコの観察で奥多摩を歩いてきましたが、今日はすばらしい森を見つけました。
 伐採、植林で自然林が消えて行ったなかで、ブナやミズナラなどの大木が残る美しい森がありました。
 林道から地元の方の作業道をたどって1300メートルの稜線のこの森へ登り、ゆったりときのこを探索して、5時間ほど遊んできました。枝ぶりがいいブナ、ミズナラの太い木や、倒木も多く、これからの季節はおもしろそうです。

 まず、9月9日の記録から。
 この日はウラベニホテイシメジを見つけに行ったけれど、今年は秋の低山で気温が下がらず、やはりきのこは遅めでした。
 下見と思えば、と範囲を広げて稜線の先へと登って行ったところ、ブナの太い幹が林立する深い森に入りこみました。谷筋から、ブナやミズナラなどの広葉樹林が稜線付近まで達していました。奥多摩にもまだこんなところが残されていたんだと、うれしくなりました。倒木や朽ちた幹があり、伐採の手が入らず、自然の更新にまかせている様子です。
 秋の食用きのこはまだこれからでしたが、いろいろなきのこに出会えました。



謎の植物、ミヤマツチトリモチ。寄生植物の仲間です。 



ハナホウキタケの1種。ホウキタケの仲間は分類の途上にあります。 



食用のホウキタケに近い姿ですが、色合いが鮮かすぎ。 



アケボノハリタケ。傘の裏側は、ブナハリタケのような形状。しかも、傘と同じ赤色です。  



アオゾメタケの幼菌。傘に毛が密生しています。 



こちらはおなじみの、ブナハリタケ。幼菌です。たくさん見つかりました。フライが一番。 



 最初はウスヒラタケと思い喜んだのですが、傘の表面がビロードっぽくて、ちょっと違う。少しかじったら、辛いこと!! イタチナミハタケかなと思います。 



今回、初めて出会いました。全身にレモン色の粉をまぶしたような、キイロイグチ。もう少し、気のきいた名前にしてあげれば、良かったのに。  



イグチ科の幼菌です。柄や傘の様子から、美味なムラサキヤマドリタケではないかと思います。3日後ぐらいに再訪できれば、決着がつくのですが。  



チシオタケの幼菌。 



クサウラベニタケ。誤食が多い毒キノコですが、秋の訪れを告げてもくれます。 




 9月21日、前回見つけた森を再訪しました。奥多摩の標高1400mの稜線です。
 森に入ったのは、午前10時すぎ。
 午後3時前まで、ワンデリングを続けました。
 予想した通り、本番の時期にさしかかったこの森は、多彩なキノコが住むところでした。
 いよいよナラタケがいっせいに生え出す時期を迎えていました。また、ツキヨタケ(毒)も今年は当たり年ではないかというぐらい、よく見かけました。
 今月はひどく乾燥した天気が続いてきて、これだけの様子です。雨があれば、いっそう良い条件になると思います。



森。足元はフカフカの落ち葉。 



アカチシオタケ 



ミズナラ 



コナラ 



ヒメホコリタケ 



コブ系。  いろいろな生き物を連想させる姿でした。 



倒木の幹にあいた空間にナラタケの幼菌  



ナラタケ。奥多摩もあと1週間で盛期。 



なぞ? 傘の風合いが初めて見るものでした 



ニガクリタケとナラタケ。  鳥が虫を食うためにあけた、朽木の穴に 



ヌメリツバタケモドキ。これも新鮮。 



チビホコリタケ。ピンポン玉大。 




 9月19日の奥秩父の探索で採集したきのこと合わせて、今夜は和風のきのこ汁を作りました。



 きのこ汁の材料。  左は、ナラタケ、ウスヒラタケ、ヌメリスギタケモドキ、ブナハリタケ。  5分ほど塩水につけて、虫などを追い出します。
右はこれに加えた、サンゴハリタケ 




 煮込み開始。水はぐっと少なめで、きのこを密集させて、煮ます。  醤油と塩で味付け。 



 ブナハリタケの、ムニエル。黙って食べさせると、鶏肉のフライと間違われます。歯ごたえよし。 



 サンゴハリタケのコンソメスープ。シャキシャキのレタス入り。コンソメが負けてしまう、いい味が出て、コラボします。 



 




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野原 森夫