ヒメコウゾ 

 クワ科  コウゾ属   姫楮  




7月初旬 相模湖 

 「コウゾ」と聞くと、和紙をとる材料となる「コウゾ、ミツマタ」を思い 浮かべます。
 この、和紙をとるためのコウゾは、栽培種で、ヒメコウゾ(野生種)とカ ジノキとをかけあわせたものです。
 ヒメコウゾは、原種にあたり、岩手県以南で生息しています。



 

 ヒメコウゾ、コウゾの特徴はそれぞれ次のようです。

 共通点) 共に、雌雄異株の植物です。

 実) ヒメコウゾは、直径1・5センチ余りの、丸い実(集合果)をつけ ます。桑の実を丸くしたような姿です。色は明るい赤色(赤橙色)で、透明 感が少しあります。毛はありません。この実をつまもうとすると、表面の皮 が薄くてすぐに中の液が浸出してきます。液は粘り、糸を引きます。食べる と、甘味が比較的濃く、けっこうおいしい。でも、酸味がほとんどないた め、印象に欠けます。
 コウゾは、実に細かい毛があり、食べると下にこの毛がからみ、不快さが あります。

 実は写真のヒメコウゾにも、実に少しまばらに毛がありました。けれど、 葉の柄の長さなど全体の様子から、コウゾではなく、ヒメコウゾと判断しました。実の毛も まったく気にならないで、実を味わうことができました。

 葉)葉の枝が、ヒメコウゾは長さ5ミリと短く、コウゾでは1センチほど あります。コウゾの葉は幅広で、葉の裏に毛が生えています。



 

 7月初めになると、関東南部の低山や山麓で、ヒメコウゾの実がいっせい に熟します。目立たないこの木が、一番目立つ一瞬です。実を味見しようと 1粒、もいでみたら、指がべとべとするうえに、エキス分が糸を引いて、ぎょっと しました。
 思い切って口に放り込んだら、甘味が口にひろがり、意外においしかった です。
 木を1本、見つけると、いくらでも実は入手できますが、生でたくさん食 べられる木の実ではありません。鳥が大好物の実だそうです。なるほどと思い ました。

 


 

 


 

 
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◆仲間 
    コウゾ、カジノキ、クワ
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