ワサビ 

    アブラナ科 ワサビ属    山葵




2005年4月17日撮影 東京都桧原村 

 沢幅が数メートルある、やや水量が多い沢に、右岸から細い流水が落下していました。
 傾斜が30度近い、急な斜面。
 その中段ほどに、ワサビの葉が光っていました。

 足元に気を使いながら、その場に登ってみると、見えていたワサビの株は全体のごく 一部で、岩陰や低いヤブの陰などに、全部で30株ほどが、ありました。細く落下する水 をはさむように、急な斜面に点々とへばりついています。



 

 


 

 大きな株には、透き通るような色合いの茎が立ち、光沢のある葉が茂っています。白 い花も咲き始めていました。
 こんなか細い流水に自らを任せきって、斜面にしがみつくように生息している姿に見 とれました。
 清楚なものですね。

 周囲をよく見ると、細い茎と小さな葉を伸ばして、若い株が10数株もあちこちに成 長中でした。
 この枝沢は、上部は50メートルとすすまず水源に行き当たります。周囲にはワサビ 栽培の場所は見当たりません。ずっと昔に種子が運ばれて自生してきたワサビたちなのかも しれません。通常、ワサビ田は直射日光をさけて設けられていますが、その生息地では午 前の数時間は、太陽に照り付けられるような場所でした。



 

 

 南関東の山では、昔から各所でワサビが栽培され、またもともと自生していたワサビ が生き抜いてきた分もあって、他の山域とくらべて、ワサビの自生地に出会うことが、多 く感じます。
 葉も、白い清楚な花も、眺めて美しい植物だと感じます。

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 メモ

 ワサビの花だけを一握り集めて、花漬けの作り方。
 花は、茎を2センチほどつけたまま、採集します。湯に塩をつまみいれ、この 花をくぐらせます。次いで、塩をやや濃いめに入れた湯に、花の全体を沈め、一晩、 冷蔵庫で冷やします。
 食べる前に冷水で洗って、この浅漬けをいただきます。

 ワサビ漬けをつくるとき、ワサビの根は、まず縦に薄切りにし、ついで薄切り したものを重ねたまま、真横、ないし斜め横に細く刻んでいきます。そのまま、刻んだ 根だけを酒粕に漬け込んだものは、もっとも贅沢で辛い、ワサビ漬け。
 葉、茎を刻んでいっしょに混ぜ込み、漬けたワサビ漬けは、一般的なもので、 こちらは茎のさわやかな歯ごたえも楽しめます。

 


奥多摩町で。沢の上流部で伏流となる直前に、
ワサビの若い株が点々と生えている一帯がありました。 


 
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